阿修羅のごとく [本]
向田邦子は以前「思い出トランプ」ではじめて読んで、
短文でもきれいに起承転結つけるうまさにさすが放送作家と
ほれぼれしました。
今回、ブックオフで105円で発見したので長編にもチャレンジしました。
4姉妹の父親の不倫に端を発して、
母親の、そして4姉妹の光と影が浮き彫りになっていきます。
目を背けたくなるような人間の(というか、女の。)修羅を真面目に描いている作品です。
夫婦の関係、親子の関係、姉妹間の関係の描写も絶妙です。
咲ちゃんのような激動の人生を歩みたいような、滝子のようなもどかしい恋愛をしてみたいような。
しかし、この作品が30年以上前にかかれているとは思えないです。
それほど人の日々の営みというものは変わらないということでしょう。
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